NASDAQ100とは?S&P500との違いや今後の見通し・投資方法を徹底解説

著者:c, dora最終更新日:

NASDAQ100は、世界中の投資家から注目を集める株価指数です。この指数は、米国の成長をけん引するハイテク企業の集合体と言えます。しかし、「S&P500とどちらが良いのか?」と迷う方も多いでしょう。

また、「NASDAQ100はリスクが高いからやめとけ」と言われることもあります。本当にそうなのでしょうか?

本記事では、NASDAQ100の基本から、S&P500との明確な違い、そして具体的な投資方法までを詳しく解説します。

長期投資におけるNASDAQ100の位置づけと、その将来性を探るための必読の内容です。

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目次

 

NASDAQ100とは?


NASDAQ100指数は、米国のナスダック市場に上場している企業を対象とします。

その中から、時価総額でトップ100の非金融銘柄で構成されています。正式には「ナスダック100指数」と呼ばれます。この指数は時価総額ウエイト指数です。

つまり、時価総額が大きい企業ほど、指数への影響力が強くなります。指数の構成銘柄の見直しは、年に一度行われます。定期的な銘柄入替は毎年12月です。指数の計算は、1985年1月31日から始まりました。

NASDAQ100指数と間違いやすい指数に、NASDAQ総合指数があります。両者は明確に異なります。NASDAQ総合指数は、ナスダック市場に上場しているすべての銘柄を対象とします。対象銘柄数は約3,000に上ります。

一方、NASDAQ100指数は、その中から厳選された約100銘柄です。しかも、金融業を除くという条件があります。つまり、NASDAQ100はハイテク企業に特化した、より洗練された指数なのです。
 

NASDAQ100の構成銘柄


NASDAQ100指数は、米国のハイテク銘柄が多く含まれています。世界のIT市場をけん引する巨大企業が名を連ねます。

例えば、GAFAやGAFAMと呼ばれる企業群です。これらの企業にまとめて投資したい方には、NASDAQ100は最適な選択肢の一つです。

時価総額上位10銘柄を見ると、その特徴がよくわかります。
1位はアップル、2位はマイクロソフトです。
3位にはアマゾン・ドットコムが入ります。
4位はアルファベット、5位はフェイスブックです。
6位には電気自動車のテスラがランクインしています。
7位は半導体大手のエヌビディアです。
8位アドビ、9位ペイパル、10位ネットフリックスと続きます。
これら上位10銘柄だけで、指数全体に大きな影響を与えています。
ハイテク産業の濃縮されたエッセンスが、NASDAQ100なのです。
 

NASDAQ100とS&P500の違い


NASDAQ100とS&P500は、どちらも米国を代表する株価指数です。しかし、その性格は大きく異なります。

投資対象として選ぶ際には、この違いを理解することが極めて重要です。

1.構成銘柄とセクターの違い

最も根本的な違いは、構成銘柄の選び方とセクターの偏りです。S&P500は、米国株式市場全体を代表することを目指します。

ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場する約500社で構成されます。
市場規模、流動性、業種などを総合的に勘案して選ばれます。

そのため、セクターのバランスが比較的取れています。情報技術、ヘルスケア、金融、一般消費財など、多岐にわたります。景気に左右されにくいセクターも含まれるため、値動きが比較的安定しています。

一方、NASDAQ100は、ハイテク企業への集中度が非常に高いです。ナスダック市場に上場する非金融企業のうち、時価総額上位100社です。必然的に情報技術とコミュニケーションサービスというハイテク関連セクターの比率が高くなります。

実際、これらのセクターが約66%を占めています。この集中度の高さが、NASDAQ100の高い成長性と、その一方での値動きの激しさを生み出しています。

2.パフォーマンス(リターン)とリスクの違い

過去のパフォーマンスを見ると、その違いは歴然です。
過去20年間の累積パフォーマンスを比較してみましょう。
S&P500は約8倍に上昇しました。
これは非常に優秀な成績です。
しかし、NASDAQ100はそれを大きく上回り、約16倍に達しています。
ハイテク企業の驚異的な成長が、この高いリターンを牽引してきました。

しかし、リターンが高い分、リスク(値動きの振れ幅)も大きくなります。
年率リスクを見ると、S&P500が15.1%であるのに対し、NASDAQ100は18.2%です。
リターンとリスクの効率性を示す「リターンリスク」という指標でも、NASDAQ100の方が優れています。
つまり、NASDAQ100はより大きなリスクを取る代わりに、より大きなリターンを得てきたと言えます。
S&P500は、より安定したリターンを求める投資家に適しています。

3.今後の成長期待(EPS)の違い

企業の収益性を測る指標に、EPS(1株あたり純利益)があります。
この将来予想にも、両指数で差が見られます。
2026年、2027年のEPS予想を見ると、両指数とも増加が見込まれています。
しかし、その伸び率に注目です。
NASDAQ100のEPS増加予想は、S&P500を大きく上回ると見られています。
これは、構成企業の多くが高い成長軌道にあることを示唆しています。
企業業績の拡大に伴い、NASDAQ100は引き続き好パフォーマンスが期待できるかもしれません。
 

NASDAQ100とS&P500、どっちを選ぶ?


それでは、実際に投資する際には、どちらを選べばよいのでしょうか?答えは、投資家の投資目的とリスク許容度によって異なります。
それぞれの選択肢が適している人を、三つの観点から整理します。

1.「安定した米国市場全体への投資」を求める人→S&P500

米国経済そのものの成長にじっくりと乗りたい方には、S&P500がおすすめです。
S&P500は、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーします。
多様なセクターに分散投資しているため、特定の業界の不況に左右されにくい特徴があります。
例えば、ハイテク株が大きく下落しても、ヘルスケアや生活必需品セクターが下支えする可能性があります。
値動きが比較的穏やかで、長期保有に向いています。
「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏も一般個人投資家にS&P500への投資を勧めています。
堅実に資産を形成したい方の基盤となる投資先と言えるでしょう。

2.「高い成長性と将来性」を追求する人→NASDAQ100

次世代をリードするテクノロジー企業の成長に賭けたい方には、NASDAQ100が向いています。
人工知能(AI)、クラウドコンピューティング、電気自動車、デジタル決済など、革新の最前線にいる企業にまとめて投資できます。
過去の高いパフォーマンスが示すように、成長期にある企業群への投資は大きなリターンの可能性を秘めています。
ただし、その分、値動きは激しくなります。
短期間で大きく価格が変動することも珍しくありません。
したがって、ある程度の価格変動に耐えられるリスク許容度と、長期投資の視点が必須です。
「やめとけ」と言われるのは、このボラティリティの高さが理由の一つです。

3.「分散投資の一環」として考える人→両方の組み合わせ

実は、両方を組み合わせるという選択肢もあります。
資産の大部分を安定志向のS&P500に置きつつ、一部をNASDAQ100に配分する方法です。
これにより、米国市場全体へのエクスポージャーを保ちながら、成長分野への投資機会も逃さないポートフォリオを構築できます。
例えば、保有資産の70%をS&P500連動商品、30%をNASDAQ100連動商品に投資するといった具合です。
このバランスは、ご自身の年齢や投資目標に応じて調整できます。
若くてリスクを取れる方はNASDAQ100の比率を高め、リタイア間近の方はS&P500の比率を高めるといった考え方です。
一択に絞る必要はないのです。
 

NASDAQ100をやめとけと言われた理由


「NASDAQ100はやめとけ」という意見を耳にすることがあります。
その主な理由は、以下の三点に集約されます。

値動きの激しさ(ボラティリティの高さ)

第一の理由は、値動きの激しさ(ボラティリティの高さ)です。
ハイテク株は成長期待が先行しやすい性質があります。
わずかな業績の下方修正や、経済環境の変化で大きく売られることがあります。
2022年の利上げ局面では、NASDAQ100はS&P500よりも大きく下落しました。
このような急激な下落を経験すると、投資家は不安を覚えるでしょう。
短期で損切りしてしまう可能性が高く、長期投資の難しさを感じさせる要因です。

セクター集中リスク

第二の理由は、セクター集中リスクです。
一つのセクターに偏った投資は、そのセクター全体が低迷した際に大きな打撃を受けます。
例えば、ITバブル崩壊時には、ハイテク株は壊滅的な下落を見せました。
万が一、現在のハイテク企業の成長が頭打ちになった場合、NASDAQ100は大きな影響を受けるでしょう。
S&P500のように様々なセクターに分散されていれば、リスクは軽減されます。
「全ての卵を一つのカゴに入れるな」という格言が、ここで生きてきます。

高い評価水準(PERの高さ)

第三の理由は、高い評価水準(PERの高さ)です。
成長期待が高い企業は、しばしば高い株価収益率(PER)で取引されます。
将来の利益の先取りとも言える状態です。
この高い評価が維持されるためには、企業が期待通りの成長を続ける必要があります。
もし成長が鈍化すれば、株価は大幅に調整されるリスクがあります。
「買いすぎ」ではないかという懸念が、「やめとけ」という意見の背景にあるのです。
 

NASDAQ100を投資するやり方


個人投資家がNASDAQ100に投資するには、主に二つの方法があります。
投資信託とETF(上場投資信託)です。
それぞれの特徴を理解し、ご自身の投資スタイルに合った方法を選びましょう。

1.投資信託で積立投資(毎日つみたて)

投資初心者や、忙しくて市場を注視できない方には、投資信託による積立投資がおすすめです。
特にマネックス証券などが提供する「毎日つみたて」サービスは強力です。
これは、指定した金額を毎営業日自動で買い付けてくれる仕組みです。
NASDAQ100に連動する投資信託は、以下のような商品があります。

  • iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス(大和アセットマネジメント)
  • NZAM・ベータ NASDAQ100(農林中金全共連アセットマネジメント)
  • eMAXIS NASDAQ100インデックス(三菱UFJ国際投信)

これらの特徴は、100円から積立可能で、購入時手数料が無料(ノーロード)な点です。
NISA口座(一般NISA、ジュニアNISA)でも購入できます。
毎日コツコツと買い付けることで、高いタイミングで一括購入するリスクを分散できます。
価格が高い日も安い日も均等に買うことで、ドルコスト平均法の効果が期待できます。
長期的な資産形成には最適な方法の一つです。

2.ETF(上場投資信託)で個別売買

より積極的に、市場の動きを見ながら売買したい方には、ETFが適しています。
ETFは株式と同じように、市場の取引時間中にリアルタイムで売買できます。
指値注文や成行注文も可能です。
NASDAQ100に連動する国内上場の主なETFは以下の通りです。

  • 銘柄コード1545「NEXTFUNDSNASDAQ-100®(為替ヘッジなし)」
  • 銘柄コード2845「NEXTFUNDSNASDAQ-100®(為替ヘッジあり)」

ETFのメリットは、信託報酬が投資信託より低めの傾向がある点です。
また、値動きが分かりやすい点も挙げられます。
ただし、株式同様に売買の都度、売買手数料がかかります。
また、1口単位での売買となるため、投資信託のように100円単位での細かい金額指定はできません。
積立設定も証券会社によっては可能ですが、投資信託ほど柔軟ではない場合があります。
ある程度まとまった資金を、一度に投資したい方に向いています。

3.レバレッジ型商品で積極運用(上級者向け)

より高いリターンを追求し、リスクも許容できる上級者向けの方法もあります。
それが、NASDAQ100指数の値動きの2倍をめざすレバレッジ型の投資信託です。
例えば、「iFreeレバレッジNASDAQ100」といった商品があります。
これは、日々の基準価額の値動きが、元となる指数の2倍程度になることを目標に運用されます。
上昇時には利益が加速しますが、下落時には損失も2倍になります。
非常にリスクが高い商品です。
あくまで余剰資金の一部で、短期の市場予想に賭けるような使い方になるでしょう。
長期の積立投資には向いていません。
 

NASDAQ100の今後の見通し・将来性


NASDAQ100の将来性を考える上で、注目すべきポイントは三つあります。
短期的な景気動向と、長期的な成長トレンドの両面から見る必要があります。

1.金利環境と企業業績の行方

NASDAQ100に含まれる成長株は、金利の影響を強く受けます。
一般的に、金利が上昇すると、将来のキャッシュフローの現在価値が目減りするため、成長株の評価は下がりがちです。
逆に、金利が低下または低金利が続けば、成長株にとっては追い風となります。
したがって、米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策は、常に注目すべき指標です。
また、個別企業の業績、特にEPS(1株あたり利益)の成長率が鍵を握ります。
AI関連投資の拡大やクラウド需要の高まりが、ハイテク企業の収益を支えています。
この好調な業績基調が持続できるかどうかが、中期的な株価の方向性を決定づけるでしょう。

2.人工知能(AI)を中心とした技術革新

長期的な成長のエンジンは、間違いなく技術革新です。
特に、生成AIの普及と実用化は、NASDAQ100の構成企業に大きな恩恵をもたらしています。
半導体を供給するエヌビディア、クラウドプラットフォームを提供するマイクロソフトやアマゾン、AIを製品に組み込むアップルなど、ほぼ全ての主要企業がこの潮流の中心にいます。
AIは生産性を飛躍的に高める可能性を秘めており、その需要は今後も拡大し続けると予想されます。
NASDAQ100は、この「AI革命」の最も直接的な受益者と言えるでしょう。
技術トレンドを長期投資のテーマとして捉えるなら、NASDAQ100は有力な候補です。

3.評価水準(バリュエーション)と調整リスク

現在のNASDAQ100は、高い成長期待を背景に、歴史的に見ても高い評価水準で取引されています。
高いPERが常に是正されるわけではありませんが、何らかのきっかけで市場のリスク選好が後退すると、大幅な調整が入る可能性はあります。
地政学リスクや米国経済の減速懸念など、外部要因による売り圧力も想定内に置く必要があります。
将来性が高いからといって、無条件に上昇が続くわけではないのです。
投資家は、常に「高く買っている」という自覚を持ち、長期で保有する覚悟が求められます。
短期的な暴落に動じず、むしろ積立投資で買い増す機会と捉えられるかが、投資成果を分けるでしょう。
 

NASDAQ100の今後に関するよくあるご質問


NASDAQ100は、これからもS&P500よりも高いパフォーマンスを続けられますか?

過去の高いパフォーマンスが将来を保証するものではありません。NASDAQ100のパフォーマンスは、ハイテクセクターの成長性に大きく依存します。AIなど新技術の普及が続き、構成企業の収益が堅調に拡大すれば、高いパフォーマンスが期待できるでしょう。しかし、技術革新が停滞したり、競争が激化して収益が圧迫されたりすれば、S&P500に比べて厳しい結果になる可能性もあります。どちらが優れるかではなく、ご自身がどのような成長ストーリーに投資したいかで選ぶことが重要です。

 

円高・円安は、NASDAQ100への投資にどのように影響しますか?

為替ヘッジをしない商品で投資する場合、大きな影響があります。NASDAQ100はドル建て資産です。円安が進めば、ドル建ての資産価値が円ベースで上昇し、為替差益が得られます。逆に円高が進むと、為替差損が発生し、パフォーマンスを損なう要因になります。この為替リスクを抑えたい方は、「為替ヘッジあり」のETFや投資信託を選ぶ選択肢があります。為替ヘッジあり商品は、円高時の差損を低減できますが、円安時の差益も享受できません。

 

積立投資を始めるなら、毎日積立と毎月積立、どちらがおすすめですか?

どちらも大きな差はありません。シミュレーションでは、毎日積立の方がわずかに損益率(リターン)が高い結果となることもありますが、投資元本の総額が同じなら、最終的な資産額もほぼ同等になります。重要なのは「継続すること」です。ご自身の給与の入金サイクルや資金管理のしやすさを考慮して決めると良いでしょう。給与が月払いなら月末にまとめて積み立てる、あるいは少しずつ分散させたいなら毎日積み立てる、といった具合です。まずは無理のない頻度と金額で始めてみましょう。
 

NASDAQ100の今後まとめ


NASDAQ100は、米国を代表するハイテク成長企業の集合体です。AI、クラウド、半導体など、未来を創る企業にまとめて投資できる点が最大の魅力です。過去20年でS&P500を上回る高いパフォーマンスを実現してきました。

しかし、その高い成長性の裏側には、値動きの激しさとセクター集中リスクという課題もあります。「やめとけ」と言われるのは、これらのリスクを強調した意見です。

投資するかどうかの判断は、投資家自身のリスク許容度と投資期間によって異なります。高いリターンを期待し、短期的な価格変動に動じずに長期保有できる方には、有力な選択肢となり得ます。

一方、安定性を重視する方や、短期間で資金が必要になる可能性がある方には、S&P500などの分散型指数が適しているかもしれません。

具体的な投資方法としては、投資信託による積立投資が初心者にはおすすめです。「毎日つみたて」で時間を分散し、リスクを平準化できます。より積極的に売買したい方は、ETFを活用する方法もあります。

いずれにせよ、NASDAQ100への投資は「米国の技術革新と成長」という長期テーマへの投資です。短期的な市場の雑音に惑わされず、長期的な視点で向き合うことが、成功への第一歩となるでしょう。

 

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