仮想通貨の利益の税金はいくらからかかる?確定申告に役立つ税金計算方法を解説
2026年現在、仮想通貨の利益は原則として雑所得に区分されます。
課税方式は総合課税で、他の所得と合算して税率を計算します。
税率は所得税5%〜45% + 住民税10%で、最大で約55%まで課税される可能性があります。
現行の制度では高所得者ほど税負担が重くなります。
ただし、2025年末から2026年にかけて税制改正大綱が決定し、所得税法改正が成立しました。
その結果、申告分離課税が今後導入される見通しです。
仮想通貨の利益計算の際には、この制度の変更に注意が必要です。
ここでは仮想通貨の利益にかかる税金に関して、確定申告で役立つ税金計算の方法を解説します。
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| 目次 |
仮想通貨の利益の税金はいくらからかかる?

(画像出典:nta.go.jp)
仮想通貨の利益に対する税金は、利益が1円でも出たら理論上は課税対象ですが、2026年現在の現行税制の場合、確定申告が必要になる目安は「雑所得の合計が年間20万円超」です。
以下では、税金に関して詳しく解説します。
給与所得者(会社員・サラリーマンなど)の場合
年末調整済みの場合、仮想通貨の雑所得が20万円を超えると、確定申告が必要です。
ただし、20万円以下の場合、所得税の確定申告は原則不要です。
注意点は、20万円以下でも住民税の申告が必要な自治体が多いことで、住民税の申告については各自治体に直接確認をしてください。
医療費控除、住宅ローン控除、ふるさと納税などで確定申告をする場合、仮想通貨の利益が1円でもあれば申告書に記載する必要があります。
専業主婦や学生、無職、フリーランスなど給与所得がない場合
給与所得がない場合、仮想通貨利益を含む所得合計が基礎控除額である48万円を超えると確定申告が必要です。
基礎控除内でも住民税が発生する可能性があるので要確認です。
仮想通貨を保有しているだけなら税金は0円です。
ただし、日本円などに換金した時、別の仮想通貨に交換した時、仮想通貨で商品やサービスを購入した時は、税金が発生します。
税率の目安
現行の制度と今後の法改正で税率の目安が変化するので注意してください。
以下は、現行制度と今後法改正で分離課税が導入される場合の比較です。
| 現行制度 | 2028年頃の法改正 |
|
|
高所得者の場合、分離課税のほうが有利です。
ただし、利益が少額の場合、現行制度のほうが税金が少額になる可能性があるので仮想通貨を売却するさいには時期に注意してください。
これは一般的な目安です。
個別の状況次第では税金が変わることもあるため、国税庁の公式サイトを確認し、不明点は最寄りの税務署へ相談してください。
今後、税制は変更される可能性が大いにあります。
最新情報は国税庁サイトでチェックをしましょう。
いくらまでなら税金なし?
仮想通貨の取引額自体には税金はかかりません。
税金がかかるのは実現した利益(所得)に対してだけです。
取引額がいくら大きくても、利益が出ていなければ税金は0円です。
利益より損失が大きい赤字の場合は、税金はかかりません。
2026年の現行の制度の場合、税金が実質なしになる目安ですが、給与所得者の場合、仮想通貨の利益が年間20万円以下ですと所得税の確定申告は原則不要です。
これが税金なしの実務的なラインです。
さらに、利益確定をしていない保有中の仮想通貨の未実現の含み益は税金0円です。
含み益は、仮想通貨を売却して利益を確定したタイミングで課税されます。
売却や交換で損失が出た場合、現行では他の所得と通算できませんが、税金はかかりません。
注意点は、住民税の場合は20万円以下でも、自治体によっては住民税の申告が必要な場合があることです。
利益が少額の場合、住民税の申告義務については各自治体にお問い合わせください。
税金の利益計算
現行の制度の場合、利益に応じて税金が異なるので注意が必要です。
以下では、利益が100万円、500万円、1,000万円の場合の税金計算方法を解説します。
仮想通貨で100万円の利益が出た場合の税金
以下は、仮想通貨の利益(雑所得)100万円に対する税金計算方法です。
- 仮想通貨の所得(雑所得)を計算する場合
雑所得 = 収入金額(売却・交換時の時価) − 取得原価 − 必要経費(手数料など)
上記の計算式で、100万円の利益が出たと仮定します。
次に他の所得がある場合、以下の計算式で合算します。
総所得金額 = 給与所得など + 仮想通貨雑所得100万円
次に、所得控除を差し引きします。
課税所得金額 = 総所得金額 − 基礎控除(48万円) − 社会保険料控除など
そして累進税率に従い、所得税を計算します。
この計算式を参考に、具体例を交えて以下で計算をしてみます。
まず前提として、給与所得が500万円(年収目安600万円前後、給与所得控除後)、仮想通貨利益は100万円(雑所得)、その他の控除に社会保険料控除75万円 + 基礎控除48万円があると仮定します。
この仮定で以下のように計算します。
総所得金額 = 500万円 + 100万円 = 600万円
課税所得金額 = 600万円 − 75万円 − 48万円 = 477万円
課税所得477万円になるので、330万円超695万円以下の税率20%で計算をします。
所得税 = 477万円 × 20% − 42.75万円(控除額) = 約52.65万円
仮想通貨利益がない場合の所得税は、総所得が500万円なので所得税は約31万円前後になりますので、今回のケースであれば、仮想通貨利益100万円による追加所得税は約21万円前後になります。
仮想通貨で500万円の利益が出た場合の税金
上記の計算方法を参考に、仮想通貨の利益が500万円の場合の税金の計算方法を以下に解説します。
まず前提として、給与所得は500万円、仮想通貨利益は500万円(雑所得)、社会保険料控除が約75万円、基礎控除は48万円、この前提で計算をします。
総所得金額 = 500万円 + 500万円 = 1,000万円
課税所得金額 = 1,000万円 − 75万円 − 48万円 = 877万円
課税所得877万円の税率は、695万円超900万円以下なので税率33%になり、控除額は153.6万円です。
所得税 ≈ 877万円 × 33% − 153.6万円 = 約135.81万円
復興特別所得税(所得税額 × 2.1%)= 約2.85万円
所得税合計=138.66万円
住民税=約87.7万円
以上から、合計税金は約226万円前後になります。
仮想通貨利益500万円に対する追加税負担は、約150万円〜180万円程度で、専業主婦のような他の所得がない場合より高くなります。
給与所得が高くなればさらに税率が上がり、最大55%近くの負担になる可能性があります。
仮想通貨で1,000万円の利益が出た場合の税金
以下は、仮想通貨の利益が1,000万円の場合の税金計算方法です。
まず前提ですが、給与所得が500万円、仮想通貨利益は1,000万円(雑所得)、社会保険料控除は約75万円、基礎控除が48万円、その他の控除はなし、この前提で以下より計算します。
総所得金額 = 500万円 + 1,000万円 = 1,500万円
課税所得金額 = 1,500万円 − 75万円 − 48万円 = 1,377万円
以上より課税所得が1,377万円で、900万円超1,800万円以下なので税率は33%、控除額153.6万円になります。
所得税=1,377万円 × 33% − 153.6万円 = 約301万円
復興特別所得税(所得税額 × 2.1%)= 約6.3万円
所得税合計=307万円前後
住民税=約138万円
合計税金は約445万円前後です。
以上より、仮想通貨利益1,000万円に対する追加税負担は、約400万円程度になります。
このケースでは利益全体に対する負担率が約44%前後と高いです。
さらに給与所得が高くなると45%に達し、最大55%近くになるでしょう。
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仮想通貨の確定申告のやり方
仮想通貨の取引で利益が出たら、確定申告の手続きが必須になります。
以下では、仮想通貨の確定申告の手続きを解説します。
取引履歴・資料の収集
仮想通貨の確定申告を始める場合、まずは準備として取引履歴や資料の収集をしてください。
国内取引所を利用している場合、bitFlyerやCoincheckなどから年間取引報告書をダウンロードしましょう。
海外取引所やウォレット、DeFi、NFTなどもすべて対象ですので、CSVや取引履歴をエクスポートしてください。
送金履歴、手数料の記録も7年間分は保存しておきましょう。
確定申告書の作成
次に、損益を計算し、確定申告書を作成します。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使用すれば、ネットから簡単に申告書を作成できるのでぜひご利用ください。
この確定申告書等作成コーナーの入力画面で雑所得を選択し、暗号資産の利益の計算結果や他の所得、 控除額を入力すれば、税額が自動計算されます。
提出・納税
申告書を作成後、それを提出し、納税します。
e-Taxの場合、そのまま送信可能なので便利です。
申告書は印刷して税務署に郵送、もしくは持参も可能です。
納税方法は、e-Tax納付、銀行振込、クレジットカードなどがあります。
確定申告の注意点
計算書は申告書に添付不要ですが、個人で保管しておきましょう。
海外取引所利用でも日本居住者なら申告義務あるので注意してください。
損失は現行制度では他の所得と通算や繰越不可です。
2028年以降より、申告分離課税に移行予定で、それ以降は一律約20.315%になりますが、それまでの取引は現行の総合課税です。
仮想通貨の利益税金まとめ
今回は2026年の現行の制度より、仮想通貨の利益の税金や計算方法を解説しました。
日本の場合、2028年より申告分離課税に以降予定ですが、それまでは従来の総合課税で税金を計算し、確定申告をすることになります。
制度が移行後、利益の金額によって有利不利がありますので、仮想通貨を売却する場合は税金がいくらになるのかを先に計算することをおすすめします。
特に含み益が高額の場合、現行制度より申告分離課税のほうが有利になる可能性が大きいです。
仮想通貨の利益が少ない人でも、給与所得が高いと総合課税で不利になるケースもあるので注意してください。
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